初めてのメコノプシス(ヒマラヤの青いケシ)の栽培

| コメント(4) | トラックバック(0)

mecoflower.jpg 思いがけず種子を手に入れることができたことから、RHSの栽培法に倣い1998年3月6日に初めての播種を行いました。まずピートモスベースの培土を用意し、そこにばら播きしました。メコノプシス(ヒマラヤの青いケシ)は光発芽種子なので、覆土は必要ないのですが、湿気を保つためにバーミキュライトを薄く覆土しました。
 2週間後にはほとんどが発芽しました。ある程度の大きさになったときにセルトレイに移植し、さらに根詰まりを起こす前にポット上げしました。そして、6月に圃場に定植しました。メコノプシス(ヒマラヤの青いケシ)の花色はpHが低い方がきれいな青色になり、pHが高いと赤みを帯びてくるので、圃場にはピートや有機物堆肥を十分に入れました。
 文献やナーセリーのアドバイスを総合すると、メコノプシス(ヒマラヤの青いケシ)は夏越しが難しいので、夏前に大株を作ることが開花成功のポイントのようです。
 その年の季候がよかったのか、基本に忠実にやったからよかったのか、何株かは無事夏越しすることができました。11月に圃場から株を掘り上げ、ポット植えしました。
 しかし、鉢に上げてからは葉がみるみるうちに枯れてきてしまいました。移植がまずかったのか、それとも時期が悪かったのか、結局葉はみんななくなってしまいました。それでも、株全体が枯れているわけではなく、小さい固まりの球根のようなものが地際に残っていました。
 年が明けて2月になると、その残っていた固まりから葉が出てきました。どうやら冬は葉を落として冬至芽を作り休眠するようです。そして春になると葉を抽出し始めるようだということが分かりました。休眠があるのかどうかまでは確認できませんでした。
 ともかく、鉢上げした株はすべて生き残っていて、大きさはまちまちでしたが、春にはある程度の株に成長しました。4月の中旬頃になると花芽が抽台しているのが確認できました。そして1999年5月6日に最初の花が咲きました。この時の感激は忘れることができません。花色はそれは見事な濃青色でした。
 そして、5月27日に初めて切花を市場に出荷しました。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.macdenogyo.net/mt/mt-tb.cgi/27

コメント(4)

奇麗な青色ですね、幻想的です(*^▽^*)/
青い花をつける花ってあまり、いや、今まで見た事無いと思います。
毎年咲くのですか?

Ranさん、こんばんは

きれいでしょう!
青い花は数あれど、これだけ青い花は珍しいです。
1990年に大阪で行われた花博で話題になっていた花です。
ひょっとして、花より何とかですか?

播種して2年目に咲くんですが、咲いたらその株は死んでしまいます。
でも、一番大変なのは、1年目の夏越しです。ここでほとんどやられます。私も過去5年くらい作ってますが、2年しか成功していません。昨年は種まきをしなかったので、今年咲く花はありません。
今年はどうなる事やら・・・

あはは、まさしく花よりMacです(*^▽^*)/
2年で1回の周期なのですね、初めて聞きました。
花って毎年咲くものでもないのですね。

ヒマラヤ周辺の厳しい気候条件下で生きているので、種を維持するためには、一番よい気候条件の時に花を咲かせたいのでしょう。
1年目、芽を出しても生育できる期間は少ししかないので、2年目に咲いたとしても、植物としてはこちらの一年分も生きていないんだと思います。
あ、でもヒマラヤでは2年で咲くかどうかは、分かりません。もしかしたら、3年とか5年とかかかるのかも。
それにしても、咲く時期はほとんど変わらないんですよね。遺伝子の力はすごいです。

コメントする

カレンダー

<   2006年4月   >
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

このブログ記事について

このページは、宮下勇作が2006年4月13日 21:45に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「メコノプシス(ヒマラヤの青いケシ)との出会い」です。

次のブログ記事は「生産者の喜び」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

ウェブページ

Powered by Movable Type 4.261