「花育」

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 今回のIFEXで気になったキーワードの一つに「花育」がある。
「花育」とは聞き慣れない言葉だと思うが、「食育」の花版といえばわかりやすいだろうか。
 ちなみに農水省の定義では以下の通りである・・・(以下、農水省HPより引用)

 様々な知識や体験を吸収する幼児・学童期の成長期において、花と緑に親しみ・育てる機会を提供することは、やさしさや美しさを感じる情操面の向上や農と接するといった体験教育の上から極めて重要。また、地域活動の観点から花きにより地域のつながりを深めることも期待されている。  このような花きの多様な機能に着目し、花きを教育、地域活動等に取り入れる取組を「花育」と定義。
(以上、引用終了)

 そのねらいは様々あるが、一言でいえば、子ども達が花に親しみ、その楽しさ美しさを感じてもらおうという活動である。
「花育」は生産者から仲卸、フラワーショップ、華道家等各段階で実践されているようであるが、そんな中、「フローレ21」の取り組みを聞く機会を得た。

フローレ21」は東京で花の仲卸を行っている会社である。IFEXでは営業企画室長の松山氏がセミナーで自社の「花育(HANAIKU)」の取り組みを紹介していた。地元の品川区の児童館と連携して小学生対象に花の紹介とアレンジを楽しむ教室を開いているとのことであった。ホームページに詳細が書かれている。そのミッション(ねらい)は次の通り・・・
(以下「フローレ21」ホームページより引用)


・「花育」を通して、子供達へ花に触れる楽しさ・喜び・本物の感動を伝えます。
・植物を通して、自然を思いやる心、美しいと感じる心を育てます。
・サンプルを作らず、花遊びや造形遊びを楽しみ、創造する力を育てます。
・花の品種・特徴・香り等、花の性質・扱い方について丁寧に教えます。
・子供達に優しく接し、最後までフォローをします。
・季節の花を使い、花を見て季節感を育てます。

(以上、引用終わり)

「フローレ21」の取り組みは消費地でのものであるが、子どもは都市だけでなく農村部にもいる。生産地であれば「花育」は生産者が担うべきということになろう。アレンジの心得はないけど、とにかく花と親しんでもらうことが本質であるのだから・・・おっと!その前に、生産者が花を飾ることを楽しまないとね。

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コメント(6)

フローレのマツヤマです。IFEXの講演にきていただきありがとうございます。 いけばなやアレンジメント教室が学び手に与えていた想像的な何かが花育というコンセプトで明らかになってきたような気がします。これからはJFMAの力もお借りしながら日本全国の実践例を集めたりつないでいきたいと思っています。

 マツヤマさん、こんにちは。
 IFEXでの講演、とても参考になりました。また、他の場でも頻繁に「花育」の言葉を目に耳にしました。実践しているところはいくつかあるようですが、その様子までネット上に公開しているところは「フローレ21」さんしか見当たりませんでした。
 実践するだけでなく情報も提供することで、各地に同じ取り組みが広がっていく、素晴らしい取り組みです。
 これからも、いろいろご指導お願いします。

がんばりましょう。メコノプシスやってらっしゃるんですね。尊敬します。

ありがとうございます!メコノプシス、来年の開花が楽しみです

はじめましてフローレの小池です。フローレの「花育」の取り組みを詳しくご紹介頂いて有難うございます。日本中に「花育」の輪が広がることを期待しております、そのためには多くの人に知らせる、同時に花の持っている不思議な力、今の子供たちの現状、私たちは花がもっと教育の現場に取り入れられることを願っております、機会がありましたらお力をお貸しください。

小池さん、はじめまして。
「花育」の件は、フローレ21さんが活動内容を詳しく載せていただいているからこそです。
 無いところから始めるのはとてもエネルギーのいることだと思います。また、社長のコラムの中で「すずき」さんがコメントしているように、「消費地での活動は生産地での活動に比べて何倍もの労力が必要である」という点はまさに同感です。
 生産者として身の引き締まる思いです。

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このページは、宮下勇作が2006年11月 3日 23:09に書いたブログ記事です。

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