「ホイラーの法則―ステーキを売るなシズルを売れ!」
シズルとはステーキを焼くときのジュージューという音のことだ。肉屋はただ肉を売るのではなく、そのジュージューという焼き音や肉汁を想像させることで、売上が伸びるという。
つまり「シズル」とはその商品の最大のセールスポイント、いいかえるなら、お客がそれを買いたくなる主要な理由のことである。
シャンパンにとっての泡、チーズにとっての風味、コーヒーの香り、保険にとっては安心感。すべての商品には「シズル」が隠されている。だから、「シズル」を見つけだして、商品に添えてあげることができれば、見込み客を本当の客にすることができる。
例として、電気掃除機のセールスマンの心がけが挙げられている。
・ 正札を売らないで、骨が折れないことを売れ!
・ 構造を売らないで、手数がかからない点を売れ!
・ モーターを売らないで、快適な点を売れ!
・ ボールベアリングを売らないで、吸いやすい点を売れ!
・ 吸引力を売らないで、家がきれいになる点を売れ!
つまり、健康的、快適、手数がかからない、骨が折れない、家がきれいになる、これらが電気掃除機の「シズル」ということになる。
花にとってのシズルは何だろうか・・・・?
安藤教授の言葉を借りれば、「心の道具」ということか。
愛情、恋慕、同情、悲しみ、喜び、感謝など、そんな心を相手に伝えるメッセンジャーとして。また、自分への贈り物として、正の心をより膨らませ、負の心をやさしく包み込む。
花言葉などはその表れとも言えよう。
まだまだ「シズル」はありそうだ。