海外からの種苗の導入(2)

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PlantFinder.jpg (1)からの続き・・・

ここでPlant Finderについて少しだけ紹介させていただきます。
 Plant FinderとはRHSが毎年発行している種苗入手先リストです70,000品種、700以上のナーセリーを網羅しています。この本の特徴は1000ページほどの中に写真やイラストが一切ないことです。つまり、植物の学名がアルファベット順に整列し、そのそれぞれについて販売しているナーセリーが掲載されているだけの本です。また、ナーセリーの紹介のページを見ればそれぞれの取り扱い品目や特徴が明記されているので、海外発送可能かどうかも分かるようになっています。英国内での活用が主なので、英国のナーセリーが中心ですが、一部EU内のナーセリーも掲載されています。言い忘れましたが、これは会員向けに配布しているものではなく、書籍として売られているものです。日本でも洋書を扱っている書店やAmazonで買えます。
PlantFinder2.jpg 
 英国は18世紀から各地にプラントハンターを派遣し、様々な植物を収集しました。自国には固有の植物が少ないにもかかわらず多くのナーセリーがあり、世界中の植物が栽培され、取引されています。ただし、それは自国内の消費が主であり、園芸文化のレベルの高さが伺えます。そういう意味でPlant Finderはまさに“園芸大国”英国の象徴ともいえる本だと思います。
 一部難点といえば、この本は苗や球根が中心に書かれているので、種子だけを手に入れたい場合は情報が少し不足していることでしょうか。以前はそれを補うために”The Seed Search”という種子を取り扱っているナーセリーを検索する本があったのですが、今は廃刊になっています。
 現在はインターネットが普及して、種苗会社やナーセリーは独自にサイトを作り、宣伝や検索もできるようになっていますから、毎年発行するような本は情報鮮度やコストの洗礼をもろに受けてしまったような感じです。

 (3)に続く・・・

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このブログ記事について

このページは、宮下勇作が2006年4月 3日 20:35に書いたブログ記事です。

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